プジョー208ラリー4を駆るAhead Japan Racing Team
WRC JAPANを総合15位クラス優勝を成し遂げる!

12年振りの開催となったWRC JAPANは開催地を北海道から愛知へ移し、4日間の戦いが行われた。
今回がレース初参戦となったAhead Japan Racing Team。
迎えるドライバーには、全日本ラリー選手権チャンピオンの新井大輝選手、そしてコ・ドライバーには新井大輝選手と過去選手権を共に戦ったイルカ・ミノール(オーストリア)のペア。
そして日本初上陸となるプジョー208ラリー4を駆りレースに臨んだ。

昨今の世界情勢を受け、車両の到着が開催1週間前となり全く時間の猶予がない中、群馬サイクルスポーツセンターのシェイクダウンやラッピングを済ませ、レースウィークを迎えた。
国内初上陸となるプジョー208ラリー4はサービスでも注目となっており、多くのラリー関係者が注目する中、遂にDAY1を迎えることになった。

DAY1ではいきなり波乱が発生。他チームがドライブする車両がSS1でクラッシュ。
コース上の安全確保が難しいことから、SS1はステージキャンセルとなり初日の走行は叶わなかった。

DAY2になっても、波乱は収まらず車両トラブルや安全面の観点から、SS2~4までがステージキャンセル。DAY2の午前中のセッションまでAJRTはSSを走ることができなかった。
午前中の走行が終了するとサービスインとなり、限られた時間の中で車両整備やファンサービスなどを行った。走行ができない中でも新井大輝、イルカ・ミノールは、応援してくれるファンとの交流を楽しんだ。
遂に迎えたSS5でAJRTとして初SSを迎えることになった。
車両のフィーリングを探りつつ、安全に走行したと話す新井大輝だったが、上位クラスを走る車両に割って入る19番手タイムを記録。
ドライバーのスキルとマシンポテンシャルが高いことを証明することとなった。
そしてSS6でも21番手タイムを記録し、総合20番手でDAY2を終えることになった。
DAY2走行終了後のピットには多くのファンが駆けつけ、即席のサイン会では行列ができるほどAJRTは一気に認知度を高めていった。

季節外れの暖かさとなったDAY3ではSS8~14が行われた。
プジョー208ラリー4のフィーリングを徐々に掴み始めた新井大輝は、最初のステージとなったSS8において18番手タイムを記録。毎SSで上位クラスのタイムを超えるタイムを叩き出し総合19番手へ浮上する。
次のSS9ではステージタイムが21番手、SS10では17番手タイムを記録し、総合順位は17番手へ浮上。午前中の走行を終えサービスに戻ると午後のSSに向けてメカニックが迅速に作業を進める中、マシンフィーリングも良い中でも更に上位を狙うため、新井大輝はメカニックやタイヤエンジニアとの会話を欠かさなかった。
この日も多くのファンが訪れたAJRTのピットでは、サービス時間ギリギリまでファンの対応に応じていた。
午後のSS11~14ではブレーキバランスをはじめとした新しいセットアップを試しつつも各ステージはやはり上位クラスより速いタイムを記録。
SS11~12では、17番手20番手タイムで総合15番手をキープする。
多くの観客が駆けつけたSS14の岡崎SSSでは、河川敷を疾走しプジョー208ラリー4の一際大きいエンジンサウンドを岡崎に響かせた。
夜遅い中でも活躍を見守ったファンが多く駆けつけ、DAY3を終えたAJRTは総合15位まで浮上した。
尚、安全面の観点からSS13はステージキャンセルとなっている。

天候が目まぐるしく変化したDAY4ではSS15~19が行われた。
タイヤ変更だけでなく雨用のサスペンションセッティング変更も行われ、クラス2位とは3分以上の差がある中最後まで総合順位を1つでも上げるべくAJRTは攻める姿勢を貫いた。

午前中に行われたSS15~17では上りのコースとなっており、車両のパワーや駆動方式を考えると非常に苦しい中では合ったが、21番手、17番手、23番手のタイムを記録し好調の滑り出し。
総合順位を15位をキープしたまま、午後のステージとなるSS18、19を迎えた。

雨が徐々に激しさを増すSS18、19ではSS18を15番手、最終のSS19ではステージタイム順位ベストの12番手タイムで駆け抜け、見事総合15番手を獲得。
クラス優勝を勝ち取り、WRC JAPANを終えた。

今回が初陣となったAJRTにとって最高の形で締めくくる結果となった。
最後のセレモニーでは雨も降る中、多くの観客がAJRT、そして新井大輝選手、イルカ・ミノール選手へ惜しみない拍手を送った。

DAY SS タイム 順位
DAY 1 SS 1(※) 2’24.8 28位
DAY 2 SS 2(※) 18’26.9 25位
SS 4(※) 15’21.2 24位
SS 5 12’00.3 19位
SS 6 13’48.1 21位
DAY 3 SS 8 16’13.4 18位
SS 9 11’49.3 21位
SS 10 4’04.2 17位
SS 11 15’57.3 17位
SS 12 11’40.6 20位
SS 14 1’32.2 19位
DAY 4 SS 15 5’34.5 21位
SS 16 17’25.6 17位
SS 17 8’52.0 17位
SS 18 19’15.5 12位
SS 19 6’13.7 19位
合計 ――― 3:00’39.6 15位

※SSキャンセルのため暫定タイム。



PAGE TOP

© DK Association Inc. All Rights Reserved.

Translate »